宅建業の免許申請をするには様々な書類が必要になります。また書類作成のときや書類を取得するときに、気をつけなければならないこともたくさんあります。
この記事では、宅建業の免許申請に必要な書類について解説させていただきます。
宅建業免許申請の必要書類
宅建業免許申請に必要な書類は、個人が申請する場合と法人が申請する場合でやや異なります。
ですので、個人が申請するときの必要書類と法人が申請するときの必要書類をわけて説明します。
まずは個人の場合を見ていきましょう。
宅建業免許申請の必要書類(個人)
宅建業免許を個人で申請するときに必要になる書類は次の通りです。
個人の必要書類
- 免許申請書
- 身分証明書の原本
- 登記されていないことの証明書の原本
- 代表者の住民票の原本
- 略歴書
- 専任の取引士設置証明書
- 宅地建物取引業に従事する者の名簿
- 専任の取引士の顔写真貼付用紙
- 宅地建物取引業経歴書
- 資産に関する調書
- 納税証明書
- 誓約書
- 事務所を使用する権限に関する書面
- 事務所付近の地図
- 事務所の写真
かなりの数の書類が必要です。上記の必要書類がどのような書類なのかを、次に一つずつ解説していきます。
① 免許申請書
免許申請をするうえで、一番大切な書類です。この申請書を提出しないと受付けてもらえないので、しっかりと作成して提出しましょう。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
② 身分証明書の原本
身分証明書といっても、免許証などのことではありません。本籍地の役所で発行してもらう書類です。
申請者、専任の宅建士、政令使用人(設置が必要な場合)の身分証明書が必要になります。
なお現在住んでいるところから本籍地まで距離がある場合は、郵送でも取得することができます。郵送で取得する方法はそれぞれの役所にお問合せください。
③ 登記されていないことの証明書の原本
登記されていないことの証明書とは、成年被後見人等として登記されていないことを証明する書面です。
申請者、専任の宅建士、政令使用人(設置が必要な場合)の登記されていないことの証明書が必要になります。
登記されていないことの証明書の原本は法務局で取得します。
④ 代表者の住民票の原本
住民票の原本が必要になります。この住民票はマイナンバーの記載がないものになるのでお気をつけください。
⑤ 略歴書
過去の職歴を記載する書類です。東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
申請者、専任の宅建士、政令使用人(設置が必要な場合)の略歴書が必要になります。
⑥ 専任の取引士設置証明書
専任の宅建士を設置していることを証明する書類です。こちらも東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑦ 宅地建物取引業に従事する者の名簿
従業員名簿のような書類です。代表者や常勤の役員等、営業に従事する者などの氏名等を記載します。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑧ 専任の取引士の顔写真貼付用紙
専任の宅建士の顔写真を貼付する用紙です。顔写真の貼付の他に専任の宅建士の氏名や生年月日なども記載します。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑨ 宅地建物取引業経歴書
宅地建物取引業に関する事業の沿革や実績などを記入する書類です。新規申請の場合でも、記入する欄はほとんどありませんが提出します。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑩ 資産に関する調書
資産や負債に関する情報を記入する書類です。資産は宅建業に関する資産に限らず、他の事業の用に供している資産及び私生活用の資産も含みます。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑪ 納税証明書
税務署が発行する直前一年間の納税証明書が必要になります。なお新規申請であれば、直前一年間が給与所得者の場合、区市町村が発行する課税証明書を提出します。
⑫ 誓約書
欠格要件などに該当しないことを誓約する書類です。申請者が記入します。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑬ 事務所を使用する権限に関する書面
使用している事務所の登記簿謄本や賃貸借契約書等の内容を記入する書類です。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑭ 事務所付近の地図
最寄駅より事務所までの案内図を記入する書類です。駅から事務所までの所要時間なども記入します。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑮ 事務所の写真
事務所の所在、状況及び独⽴した形態を備えていることが分かる写真を所定の写真台紙に添付する書類です。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
宅建業免許申請の必要書類(法人)
ここからは法人の宅建業免許申請の必要書類を見ていきましょう。法人の必要書類は次の通りです。
法人の必要書類
- 免許申請書
- 相談役及び顧問、5%以上の株主・出資者等の名簿
- 身分証明書の原本
- 登記されていないことの証明書の原本
- 略歴書
- 専任の取引士設置証明書
- 宅地建物取引業に従事する者の名簿
- 専任の取引士の顔写真貼付用紙
- 法人の履歴事項全部証明書の原本
- 宅地建物取引業経歴書
- 決算書の写し
- 納税証明書
- 誓約書
- 事務所を使用する権限に関する書面
- 事務所付近の地図
- 事務所の写真
かなりたくさんの種類の書類が必要です。それでは一つずつ簡単に説明していきます。
① 免許申請書
宅建業免許を申請するためにとても重要な書類です。記載漏れや不備がないように気をつけながら慎重に記載するようにしましょう。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
② 相談役及び顧問、5%以上の株主・出資者等の名簿
5%以上の株主又は出資者の氏名、住所、保有株式の数又は出資額、持分割合等を記入する書類です。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
③ 身分証明書の原本
身分証明書は本籍地の役所で発行してもらう書類です。
代表取締役、取締役、監査役、代表執行役、執行役、専任の取引士、政令使用人、会計参与、相談役、顧問の全員について必要になります。
④ 登記されていないことの証明書の原本
成年被後見人等に登記されていないことを証明する書類です。法務局で発行してもらいます。
代表取締役、取締役、監査役、代表執行役、執行役、専任の取引士、政令使用人、会計参与、相談役、顧問の全員について必要になります。
⑤ 略歴書
過去の職歴を記入する書類です。東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
代表取締役、取締役、監査役、代表執行役、執行役、専任の取引士、政令使用人、会計参与、相談役、顧問の全員について必要になります。
⑥ 専任の取引士設置証明書
専任の宅建士が設置されていることを証明する書類です。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑦ 宅地建物取引業に従事する者の名簿
従業員名簿のような書類です。代表者や常勤の役員等、営業に従事する者などの氏名、生年月日などの情報を記載して作成します。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑧ 専任の取引士の顔写真貼付用紙
専任の宅建士の顔写真を貼付する用紙です。専任の宅建士の氏名や生年月日などを記載する欄もあるので、忘れずに記載するようにします。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑨ 法人の履歴事項全部証明書の原本
履歴事項全部証明書の原本が必要になります。法務局で発行してもらいましょう。
なお似たような書類である現在事項全部証明書では受付けてもらえないのでお気をつけください。
⑩ 宅地建物取引業経歴書
宅地建物取引業に関する事業の沿革や実績などを記載する書類です。新規申請の場合、記入する欄はほとんどありませんが提出することとされています。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑪ 決算書の写し
決算書の写し(表紙、貸借対照表及び損益計算書)が必要になります。こちらは納税証明書と同期のものです。
また新設法人の場合は「開始貸借対照表」を作成・添付します。
⑫ 納税証明書
税務署が発行する納税証明書が必要になります。しかし新規申請をする新設法人は不要です。
⑬ 誓約書
欠格要件などに該当しないことを誓約する書類です。代表者が署名します。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑭ 事務所を使用する権限に関する書面
使用している事務所の登記簿謄本や賃貸借契約書等の内容を記入する書類です。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑮ 事務所付近の地図
最寄駅より事務所までの案内図を記入する書類です。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
⑯ 事務所の写真
事務所の所在、状況及び独⽴した形態を備えていることが分かる写真を所定の写真台紙に添付する書類です。
東京都の場合、東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできます。
まとめ
宅建業免許申請の必要書類について解説させていただきました。疑問は解消されたでしょうか?
宅建業免許申請の必要書類は非常に数が多いですが、東京都の場合なら東京都住宅政策本部のホームページからダウンロードできる書類も多く存在します。
また税務署や法務局などで取得する書類や、法人の場合ですと役員等の身分証明書なども必要になるため、それらの書類を収集するだけでも時間がかかります。
これから宅建業免許を申請される方は、時間に余裕をもって行動されるのがよいでしょう。
この記事に書かれていること以外に、宅建業免許申請の必要書類について疑問に感じることなどがあれば、管轄の行政庁や宅建業免許申請を専門にしている行政書士に相談することをおすすめします。
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